デバイスの横幅で画像を切り替える方法
レスポンシブサイトなどで、PCとスマホで画像を切り替えたい(違う画像を表示させたい)ことがあるかと思います。
それぞれのデバイスで表示させたい画像を両方書き込んでおき、CSSの【display:none;】などで表示させる画像を切り替える方法もありますが、あまりキレイな方法ではありません。
そんなことをしなくても、jQueryで簡単に画像の切り替えができるのでご紹介します。
以下の手順をご覧ください。
手順1:PCで表示する画像とスマホで表示する画像を用意する
PCとスマホで表示する画像を切り替えるわけですから、まずはこれら2種類の画像を用意します。
(以下、スマホをSPと表記)
画像を用意する時、画像のファイル名に一定の形式があるので注意が必要です。
ファイル名は、以下の形式を守ってください。
PCで表示する画像:○○○○○_pc
SPで表示する画像:○○○○○_sp
【○○○○○】の部分には、共通する文字列を指定してください。
この形式を守りませんと、正常に画像を切り替えることはできません。
手順2:jQueryを読み込む
まず、画像を切り替えたいページに以下のコードを記述しましょう。
Wordpressであれば、footer.phpに記述すれば良いでしょう。
<script>
$(function() {
var $elem = $('.responsive_img');
var sp = '_sp.';
var pc = '_pc.';
var replaceWidth = 768;
function imageSwitch() {
var windowWidth = parseInt($(window).width());
$elem.each(function() {
var $this = $(this);
if(windowWidth >= replaceWidth) {
$this.attr('src', $this.attr('src').replace(sp, pc));
} else {
$this.attr('src', $this.attr('src').replace(pc, sp));
}
});
}
imageSwitch();
var resizeTimer;
$(window).on('resize', function() {
clearTimeout(resizeTimer);
resizeTimer = setTimeout(function() {
imageSwitch();
}, 200);
});
});
</script>
jQueryでウィンドウサイズによって画像を切り替える より抜粋。
上記のコードが何を定義しているかというと・・・
【デバイスの横幅が768px以上の時、responsive_imgというクラスが定義されている画像のみ、画像パスの_spと言う部分を_pcに書き換えます】と定義しています。
詳しくは、次の項目を参照してください。
手順3:画像を設置する
次に、画像を設置しましょう。
前述しましたが今回の切り替え処理は【デバイスの横幅が768px以上の時、responsive_imgというクラスが定義されている画像のみ、画像パスの_spと言う部分を_pcに書き換える】ものです。
つまり、画像を設置する時はスマホで表示させたい画像【○○_sp】を設置しなければなりません。
PCで表示させたい画像【○○_pc】を設置すると、画像の切り替えは正常に動作しません。
<img src="img01_sp.jpg" alt="" class="responsive_img">
上記の様に画像をせっちした場合、横幅が768px以上のデバイスで観覧すると、以下の様に書き換わるわけです。
<img src="img01_pc.jpg" alt="" class="responsive_img">
画像を設置する時、もう一つ忘れてはならない作業があります。
画像タグに【class=”responsive_img”】を付けるのを忘れないようにしてください。
クラスの指定がないと画像切り替えは正常に動作しません。
手順4:画像切り替えの処理を微調整する
画像を切り替える横幅を変更する
上記でご紹介したコードの中に、赤文字で【768】と記述されている箇所があります。
この数値が、画像を切り替えるデバイスの横幅となります。
上記のコードでは、横幅が768px以上の場合、PCで表示させたい画像。
横幅が768px未満の場合、スマホで表示させたい画像が表示されることになります。
この数値は、サイトの横幅などを考慮してサイト毎に変更してください。
画像を切り替えるまでの時間を変更する
同じく上記のコードの中に、赤文字で【200】と記述されている箇所があります。
この数値が、画像を切り替える横幅になった時、画像を切り替えるまでの時間を指定しています。
上記のコードの場合【200】と記述していますので、画像を切り替える横幅になってから【2秒後】に画像が切り替わります。すぐに画像を切り替えるとカクカクとした動作になるため、少し時間を空ける目的でこの設定項目があります。
100=1秒、200=2秒、300=3秒・・・
この数値はお好みでお選びください。
以上で、画像切り替えが可能となりました。
WordPressの投稿で画像切り替えを行いたい時の注意とカスタマイズ
ここからは、今回ご紹介した画像の切り替えを【Wordpressの投稿で使う場合】の注意点とカスタマイズについてお話します。
・画像タグに自動挿入される画像サイズを削除するカスタマイズ
・画像タグに切り替えに必要なクラス【responsive_img】を自動挿入するカスタマイズ
個別に解説して行きましょう。
画像タグに自動挿入される画像サイズを削除する
WordPressの投稿にメディから画像を挿入すると、imgタグに【width】と【height】が自動的に設定されます。
例えば、以下の様な画像を設置していたとしましょう。
<img src="test_sp.png" width="480" height="200" class="responsive_img" />
PCで見たときこの画像は、PC向けに作成した【1000×400px】の画像に切り替わるとします。その時の、画像タグが以下の通りです。
<img src="test_pc.png" width="480" height="200" class="responsive_img" />
どこに問題があるか分かるでしょうか?
PCの画像を表示する時でも、画像タグに【width=”480″ height=”200″】が設定されています。
すると【1000×400px】のPC画像が【480×200px】に縮小表示されてしまいます。
これでは、PCとスマホで画像を切り替える意味がありません。
そこで、imgタグに【width】と【height】が自動的に設定されないようにカスタマイズしてやる必要があるのです。カスタマイズと言っても簡単です。
以下のコードを、functions.phpに追記してやります。
function image_tag_delete( $html ){
$html = preg_replace( '/(width|height)="\d*"\s/', '', $html );
return $html;
}
add_filter( 'image_send_to_editor', 'image_tag_delete', 10 );
add_filter( 'post_thumbnail_html', 'image_tag_delete', 10 );
上記を追記することで、imgタグに【width】と【height】が自動的に設定されないようになります。
PC画像が縮小表示される問題が解決できるわけです。
画像タグに切り替えに必要なクラス【responsive_img】を自動挿入する
WordPressの投稿に設置されている画像で今回の切り替えを行う場合、面倒な部分がります。
それは、メディアから画像を設置した時、テキストエディタから画像の切り替えに必要なクラス【responsive_img】を手動で記述しなければならないという点です。
この作業を画像を設置するたびに行うのは、非常に面倒ですね。
そこで、メディアから画像を設置すると【responsive_img】が自動挿入されるようにしましょう。
カスタマイズ方法は簡単です。
以下のコードをfunctions.phpに追記します。
add_filter('get_image_tag_class', function($class){
return $class . ' responsive_img';
});
このコードを追記しておけば、メディアから画像を記事に設置した際、切り替えを行うのに必要なclassである【responsive_img】が自動的に追加されます。
まとめ
デバイスの横幅で画像を切り替える方法をご紹介しました。
レスポンシブサイトを制作する時、PCとスマホで別の画像を使いたいことはあるかと思います。
5分程度で実装できますので、この機会にやり方をマスターしてはいかがでしょうか?
今回の内容で分からないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。
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